2016年6月、中国政府はモバイルアプリとゲームを規律する包括的な一連のルールとガイドラインを導入しました。これらの規制は2016年8月に施行されました。中国の法制度の多くと同様に、これらのルールは複雑で、取締当局による解釈の余地があります。主な狙いは、ユーザーのプライバシーの保護、不正への対処、そして知的財産法の維持です。

さらに言えば、中国政府は、ユーザーを保護しデジタル環境の健全性を確保するために、モバイルアプリ・ゲーム開発の明確な基準を定めようとこれらの規制を導入した、という点を認識しておくことが重要です。これらの基準は2016年に導入されたものですが、今日なお有効であり、継続的なコンプライアンスの取り組みを必要とします。

開発者はしばしば、中国のさまざまな Android アプリストアがコンプライアンスを別々に解釈するという課題に直面します。あるストアはアプリやゲームを受け入れても、別のストアは独自の適合基準に照らして却下することがあります。この食い違いのために、特定ストアの要件を満たすべく、やり取りや調整が必要になることが少なくありません。

規制は、アプリ・ゲームの制作者に六つの主要な義務を課しており、いずれもユーザーの安全と規制適合を確保するために設計されています。

1. 実名認証

中国は「裏では実名、表では任意」という原則で運用されています。これは、登録ユーザーがアプリ用に固有のユーザー名を作れる一方で、その実際の身元は、通常は電話番号による認証を通じてシステム内に登録されなければならない、という意味です。この仕組みはユーザーのセキュリティを一段高めると同時に、ログイン方法の見直しを必要とし、他人の電話を使って特定のアプリにアクセスするといった利便性を制限しうるものです。

2. 実効的なユーザー情報保護措置を講じる

米国など他の国々と同じく、中国は個人識別情報(PII)を守るために業界標準の安全策を用いることを義務づけています。このデータ保護への取り組みは世界的な基準に沿うものであり、ユーザーの機微な情報を守ることの重要性を強調しています。

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3. ユーザー生成コンテンツを監査・管理する仕組みを作る

アプリの制作者とアプリストアのサービス提供者は、自社のアプリが国家の安全を害し、社会秩序を乱し、他者の権利を侵害する活動を助長しないようにしなければなりません。禁止されるコンテンツには、暴力、ポルノ、名誉毀損、欺瞞などが含まれます。すべてのゲームは、国家新聞出版署(NPPA)からゲームライセンス(GRN/ISBN)が発行される前に、徹底したコンテンツ審査を受けなければなりません。この審査は、より安全で責任あるデジタル環境を作ることを目的としています。

中国におけるコンテンツ制限の詳しいリストは、このリンクをご参照ください。

4. ユーザーが自分の情報を管理する権利を守る

アプリは、位置情報、連絡先リスト、カメラ、録音などの機能へのアクセスについて、ユーザーの同意を明示的に求め、取得しなければなりません。アプリの中核機能と無関係な機能を、アプリに抱き合わせることはできません。このユーザーの主体性の尊重は、信頼と透明性を保つうえで欠かせません。

5. 知的財産権を尊重し守る

アプリは他者の知的財産を侵害してはなりません。この知的財産保護への取り組みは、制作者の権利が守られることを確かにし、海賊行為やコンテンツの無断使用を防ぎます。

6. ユーザーのログ情報を記録・保持する

ユーザーのログイン情報は、最低60日間、記録・保存しなければなりません。この記録保持の要件は、説明責任を保つだけでなく、ユーザー間の紛争や問題が生じた場合の調査を助けるためのものです。

これらの規制がモバイルアプリを抑え込むためのものだという見方に反して、第4条は、オープンな政務の推進、公共サービスの提供、経済・社会の発展の促進において、アプリ市場が果たす役割を評価しています。賭博、フェイクニュース、ポルノ、政治的異議などの一部のコンテンツは、中国では禁止されるか、政府の承認を条件に大きく制限されます。

個人のユーザー情報を管理する

2018年3月、中国の全国情報安全標準化技術委員会(TC260)は「個人情報安全規範」を公表し、個人のユーザー情報の収集・保存・利用の基準を定めました。これらの基準は、ユーザーデータの違法または過剰な収集・拡散を防ぐことを目的としています。その後の国家インターネット情報弁公室(CAC)のガイドラインは、モバイルアプリ制作者向けのプライバシー基準をさらに明確化しました。これらは、個人情報に基づいてカスタマイズされたコンテンツの表示(ラベリング)や、米国・欧州のデータ保護法に類似する中国個人情報保護法(PIPL)(英語)の遵守を強調しています。

アプリストアの規制と責任

中国のアプリストアは、四つの管理責任を負います。

  1. アプリ提供者の真正性・安全性・適法性を確認し、信用管理の仕組みを整えること。これはユーザーにとって信頼できる環境を保つのに役立ちます。

  2. アプリ提供者がユーザー情報を守り、データの収集・利用の方法を包括的に説明するよう促すこと。この透明性により、ユーザーは自分のデータがどう使われるかを理解できます。

  3. 合法的なコンテンツの公開を促し、堅牢なセキュリティ審査の仕組みを整え、サービス規模に見合う有資格の専門人材を配置すること。これらの要件は、有害・不適切なコンテンツがユーザーに届くのを防ぐことを狙いとしています。

  4. 知的財産を尊重・保護する正当なアプリを公開するよう、アプリ提供者に促すこと。この取り組みは、アプリが制作者の権利を尊重し、知的財産を侵害しないことを確かにします。

要するに、これらの規制は、プラットフォーム上のアプリによる侵害について、アプリストアに責任を負わせるものです。アプリストアは、現地の法への適合を助けてくれるパートナーだと考えてください。彼らはアプリに問題がないか監査し、中国で公開するための会社の合法的な登記を確認する書類を求めます。ただし、許認可やフォームの申請プロセスを案内してくれるとは期待しないでください。それは貴社の責任です。

また、潜在的な問題にどう対処するかを記した安全評価フォームにも記入する必要があります。21YunBox のお客様であれば、サポートと記入例が用意された専用のバックエンド上で、このフォームに記入できます。

安全評価フォームの詳細は、こちらをクリックしてください。

データの国内保存

近年の中国の規制は、中国で運用されるアプリが生成したデータを国内に保存することを求めています。越境データ移転に関する具体的なルールは依然として不明確な部分がありますが、一般原則として、中国で PII を収集するアプリは、その情報を中国国内のサーバーに保存しなければなりません。これは適合を確かにするだけでなく、現地ユーザーのデータアクセス速度も向上させます。21YunBox は、この要件を満たすためのホスティングソリューションを提供しています。越境データ移転には、安全評価、政府の承認、そしてユーザーの同意が必要です。

中国向けのライセンス

アプリの性質(モバイルアプリ、ゲーム、SaaS プラットフォームなど)に応じて、中国では追加のライセンスが必要になる場合があります。たとえば、ショッピングや EC のプラットフォームには経営性ICPライセンスが必要で、ビデオチャットや会議機能を備えるアプリには B22 国内多者間通信サービスのライセンスが必要です。貴社の事業が中国の規制に適合するために正確にどのライセンスが必要かの見極めを、お手伝いできます。

アプリ・ゲームの中国での法令適合を包括的に理解するには、こちら(英語)をクリックしてください。

最も簡単な方法

21YunBox は北京に本拠を置く国際的なチームを擁し、会社登記、知的財産の保護、中国の法令適合、そして主要な Android アプリストアでのアプリ公開を、アプリ制作者が分かりやすく効率的に進められるようにします。使いやすいオンラインダッシュボードで、書類の提出とステータス管理を簡単にします。さらに、電話・メール・メッセージで連絡できる専任のアカウントマネージャーのサポートもあります。

アプリが中国で配信された後も、ローカライゼーション、収益化、ユーザーアクイジション、ホスティングなどのサービスを引き続き提供し、アプリの成功を支えます。お問い合わせいただくか、無料のダッシュボードアカウントにサインインして、私たちがどうお手伝いできるかをご覧ください。