お客様には中国本土が必要。では、実際に何と向き合うことになるのか。
このページは、「で、中国でも動かないといけない」と告げられたばかりで、次の打ち合わせの前にまっすぐな答えが欲しい、アカウントエグゼクティブ・ソリューションアーキテクト・実装パートナーのためにあります。転送される前提で書いています。売り込みはなく、規制に関する記述はすべて一次情報源までたどれます。
手短に言うと 独立した2つの関門があります。パフォーマンス:オリジンが
中国本土の外にあるため、すべてのリクエストが混雑し検閲された国境を越えます。香港や
シンガポールのエッジはその国境の向こう側にあるので、越える場所を動かすだけで、越えること自体は
なくなりません。備案:中国本土の内側から実際に配信されるものには有効な ICP 備案が
必要で、中国本土の法人に発行され、トラフィックを配信する者に紐づきます。この2つは絡み合っています——
速い経路と備案済みの経路は、同じ経路です。国境越えをなくすのは中国国内からの配信であり、
それがそのまま備案のトリガーだからです。つまり、備案を避けるあらゆる取り決めは、遅延を抱えたままにする
取り決めでもあります。
4つの選択肢を、2つの関門で見る
| 選択肢 | パフォーマンスを解決するか | ICP 備案が必要か | 貴社のビルドへの影響 |
|---|---|---|---|
| 何もせず、できる範囲で調整する | いいえ | いいえ | なし |
| 近隣エッジの CDN(香港/シンガポール) | 静的アセットのみ——API とフォームは依然として越境する | いいえ(中国に入らないため) | なし |
| 中国国内に別サイトを作り直す | はい | はい——お客様が保有する | 2つ目のコードベースとコンテンツワークフローを恒久的に持つ |
| 既存ビルドの上にかぶせる中国配信レイヤー | はい | はい——配信レイヤーに紐づく | なし——貴社のビルドがオリジンかつ唯一の情報源のまま |
近隣エッジは、多くのチームが最初に試し、そして最も確実に期待外れに終わる選択肢です。作り直しは本当に機能し、本当に高くつきます——インフラではなく運用において。
これが配信スケジュールに及ぼすこと
エンジニアリングは短い部分です。スケジュールを決めるのは備案で、数週間かかり、追加のお金で圧縮することはできません。次の3つは決まって遅れます:
- まずドメインから。中国本土の外で登録されたドメインは、そもそも備案する前に、MIIT が認可した本土のレジストラへ移管しなければなりません。実際のプロジェクトでは、遅れる原因は「お客様の組織内で、レジストラのアカウントを誰が管理しているか」を見つけることです。
- 既存の備案が、新しいビルドでも自動的に有効とは限りません。備案はアクセス事業者に紐づくため、リプラットフォームは備案の更新を意味します。現行の事業者がない備案は、そのまま取り消されることもあります。
- 本土法人がなければ備案はできません。お客様に法人がない場合、これは技術ではなく「会社の構造」の判断であり、早く着手する必要があります。
プラットフォーム別の詳細
以下はいずれも、そのプラットフォームに即した機構を、当社ではなくベンダー自身の公式ドキュメントを引用して示しています。
あわせて:どの CDN が実際に本土ノードを持ち、誰が ICP を保有しているか(英語)、 そして ICP 備案の全体像。
アカウントチームからよくいただく質問
お客様から「サイトは中国本土で動くか」と聞かれました。手短な答えは?
読み込まれますが不安定で、動的な部分は動きません。オリジンが中国本土の外にあるため、すべてのリクエストが混雑し検閲された国境を越えます。症状は一様な遅さではなく「ばらつき」として現れます。これとは別に、ページ上の第三者サービス(フォント、同意管理、分析、動画、マーケティングオートメーションのフォーム)がそれぞれのタイミングで失敗するため、ページが描画されても一件も成約しない、ということが起こります。
中国 CDN を足すだけで済みませんか?
その配信拠点(PoP)が実際に中国本土の内側にあり、かつ誰かが有効な ICP 備案を保有している場合に限ります。中国本土にノードを持つ国際 CDN の多くは「備案は自前で」方式で動きます。インフラは CDN のもの、備案はお客様の課題です。しかも備案の要件はホスティングだけでなく「配信」に従います。サイトが中国本土のサーバー上にあろうと、CDN を通じて中国へ配信されているだけであろうと、要件は発生します。
ICP 備案とは何で、なぜ工程表に何度も出てくるのですか?
中国本土の内側から配信することを合法にする登録です。多くのチームが驚く3つの性質があります。トリガーになるのはサーバーの所在地であって、サイトの所有者ではないこと。発行先は中国本土の法人であり、外国企業が直接保有することはできないこと。そしてホスティング/アクセス事業者に紐づくため、配信の場所を変えると備案の更新が必要になること。手続きには数週間かかり、お金で早めることはできません。だからこそ、公開日を決めるのはエンジニアリングではなく備案であることが多いのです。
お客様に中国法人がありません。それは障害になりますか?
直接備案については、はい。2つの道があります。1つは本土で法人を設立すること(数か月、登録資本金、継続的な義務を伴います)。もう1つは、備案を保有し記録上の主体として立つパートナーと組み、お客様はプラットフォーム・コンテンツ・知的財産を手元に保つことです。後者は前者の安価版ではありません。コンプライアンス上の責任を別の者が負う、という別種の取り決めです。
お客様は中国向けにサイトを作り直す必要がありますか?
いいえ。そして作り直しはたいてい高くつく答えです。機能はしますが、コストはインフラではなく運用に出ます。2つ目のコードベース、2つ目のコンテンツワークフロー、二度公開するマーケティングチーム。既存ビルドの上にかぶせる配信レイヤーなら、グローバルのプラットフォームを唯一の信頼できる情報源として保てます。
見積もりのために、こちらから何をお伝えすればよいですか?
プラットフォームとヘッドのホスティング場所、対象となるすべてのドメインとゲート付き領域、ICP 備案が既にあるか・あれば誰の名義か、そして公開希望日。この4点でおおよその予算レンジは出せます。環境数とトラフィックで精度を上げます。
RFP の回答には、どれくらい早く中国を織り込むべきですか?
配信が後のフェーズであっても、見積もり段階で織り込んでください。中国は交渉の最後に現れる「必須要件」であることが多く、それを予測できない回答は価格ではなく「見通しの確かさ」で負けます。アーキテクチャを完璧に詰めることより、概算額を早くフォーキャストに載せることのほうが、たいてい価値があります。
進行中の案件で動く
アカウントチームとそのお客様向けに技術ウォークスルーを行い、上記の4つの答えから RFP 回答用の予算レンジを作成します。当社はパートナーを通じて動き、頭越しにはしません。お客様との関係は貴社のものです。
ご相談は英語で承ります。